１９８６年５月５日に群馬サファリに１頭の象が 誕生しました。 地上で最大の動物、象は妊娠期間 も長く６４９日、１年１０ヶ月もあります。 人工 の施設でのアフリカ象の誕生は非常に珍しく日本で は初めて、世界でも数例しか なく、非常に貴重な ものです。

赤ちゃん象の父親はリチャード、当時２０才。

母親はサキューブ、当時１９才です。

交尾は１９８４年２月５日に始 まり１９８４年７月２４日に受 胎したと思われます。 母親のサキューブは以前にも妊 娠をしましたが、不幸にも流産 をしてしまいました。スタッフ は皆、祈る気持ちで出産の準備 をしました。		妊娠の徴候は、１９８５年８月 頃より見られました。 (腹部乳房が大きくなり始める)		(下腹部も下がり始める)
１９８６年４月２６日頃から食欲が落ち始め、飼育担当者が泊まり 込み２４時間体制の監視を始めました。				５月３日より夜動き回るなど出 産の徴候が始まりました。
５月４日深夜から陣痛が始まり ５月５日０時４３分多量の破水 が起きました。		陣痛が弱くなったため４時５５ 分陣痛促進剤を注射しました。		強い陣痛が始まりましたが出産 に至らないため２度目の陣痛促 進剤を麻酔銃で注射しました。

[これはビデオです] 皆の祈りが通じ８時１５分に難産の末、 元気な子象が誕生しました。誕生した象 の大きさは１２０ｋｇ、体高９４ｃｍで した。

[これはビデオです] 野生の動物は生まれてすぐに立ち上がる 性質を持っています。すぐに立ち上がら なければ外敵に襲われる心配が有るから です。生まれたばかりの子象も立ち上が ろうと必死です。何度も転びながら立ち 上がろうとする姿は、感動的で、皆、心 の中で「がんばれ」と叫んでいました。 やっと、２０分後に自力で立ち上がりま した。

スタッフとサキューブとの、愛の結晶の子象は、端午の節句にちなんで“タンゴ”と名づけられました。 １才のタンゴは、体重４４０ kg、体高１３０ｃｍにも成長しました。 １９９７年５月５日で１１才の誕生日を迎えました。 元気なタンゴを見に来てくださいね。